神野さんが考える日本が目指すべき方向性の先にはスウェーデンがあるようです。ということでスウェーデンの話。
社会保障制度に関するアプローチなど、日本とスウェーデンの「国の運営」に対する「考え方」におおきな違いがあることがよく分かりました。国土や人口などはたしかに大きく違いますので、スウェーデンの制度をそのまま日本に持ってきても機能しないかも知れませんが、「考え方」は取り入れる方向で政治が動いてくれるとうれしい気がしました。

私たちの社会は、このままでは持続不可能だ。人類の生存を脅かす環境破壊が現実のものになり、少子高齢化が進みつつあるいま、人間のつくった仕組みを自然法則に合わせて変えていかないかぎり、次世代に無事、安心と安全な社会を引き渡すことはできない。日本が「失われた10年」を空しく過ごしている間に、スウェーデンは、2025年頃に「生態学的に持続可能な社会」あるいは「緑の福祉国家」を実現する、という大きな見取り図のもと、年金制度改革、化石燃料の消費量を抑える、資源の再利用、廃棄物を減らすといった施策を着々と進めてきた。「国家の持続可能性ランキング」(2001年に「国際自然保護連合」が発表した数字)で1位にランクされている国、スウェーデンから、私たちの学ぶものは多い。