神野さんが考える、参加保障型社会への戦略が終章にまとめられており、よく理解できた、気がします。「こういう方向なら日本も少し良くなるね」という方向性がぼんやりながらでも見えると気持ちが少し晴れやかになります。自分が何をできるか、しっかり考えよう。

格差社会論がさまざまに論じられ、情報が氾濫するなか、一体この問題をどのように捉え、考えたらよいのか。税制は格差を助長していないか。雇用、社会保障、教育の現場で何が起きていて、どうすればよいのか。各界の第一人者一六人による討論および論考が、多くの示唆を与えてくれる。『世界』好評連載プラス書き下ろし。