美しい映画だった。絵は上田さんそのもの。写真よりも映像の方がむしろ上田ワールドが強くわかりやすく感じられるような気がする。
ときどきデジタルで撮った映像が入るとギョギョッとなってしまうので100%フィルムで編集してもらえたらよかったのにな。
数多くの広告写真を手がける上田義彦が、富司純子と「新聞記者」のシム・ウンギョンを主演にメガホンを取った初監督作品。庭に椿が咲き誇る一軒家。長年連れ添った夫を亡くした絹子は、夫と子どもたちとの思い出が詰まったその家で娘の忘れ形見である孫娘の渚と暮らしていた。夫の四十九日を終えたばかりの春の朝、世話していた金魚が死んでしまう。金魚は椿の花で体を包まれ、庭の土へと還っていった。庭に咲く色とりどりの草花から季節の移ろいを感じ、家を訪れる人びとと語らいながら、過去に思いをはせながら日々を生きる絹子と渚。そんなある日、絹子に一本の電話がかかってくる。絹子役の富司、渚役のシム・ウンギョンのほか、鈴木京香、チャン・チェン、田辺誠一 清水綋治らが顔をそろえる。
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