だいぶ前に読んだのですが、
ゼーバルト「目眩まし」を読み解く鍵として、
短篇「狩人グラフス」を再読。
「狩人グラフス」以外にも「変身」並のヘンテコ作品がてんこもりです。

実存主義、ユダヤ教、精神分析、—。カフカ(1883‐1924)は様々な視点から論じられてきた。だが、意味を求めて解釈を急ぐ前に作品そのものに目を戻してみよう。難解とされるカフカの文学は何よりもまず、たぐい稀な想像力が生んだ読んで楽しい「現代のお伽噺」なのだ。語りの面白さを十二分にひきだした訳文でおくる短篇集。20篇を収録。