本屋さんでジャケ買いすると普段なら読まない作品に出会うこともある。ゼーターラーの『野原』の日本版かな、と思ったら全然違った。
裸になる快感を追い求める主婦。
「真理」がわからないと言う小学四年生四人。
夜コンビニに出ることだけが日課の引きこもり男性。
「真・神塾」という塾への合宿参加を決めたギャル。
潔癖症の妻を持つ中年。
皆それぞれに悩みを抱えつつ、しかし必死に生きていこうとしている面々だった。彼らはなぜ「内藤家之墓」に引き寄せられてしまうのか。
最後に入る世界・お墓は私のためか誰かのためか。
芥川賞作家が描く悲喜交々の群像劇。
コメントを残す