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『ある一日』以降、なんとなく距離をおいてしまっていたが、その後も自分が好きだった頃のいしいしんじワールドが変わらず続いていたことに気づけて嬉しかった。やっぱり唯一無二の世界感。

眠る前にそっと撫でたくなる、光にみちた小説集

体がぽろぽろと土に変わってしまう病気をわずらう兄と、その土を一粒のこらずあつめてバラを育てる弟(「土」)。不思議な花びらがいざなう"おはなしと水でできている島"(「ジュプン」。遠い異国を、ひみつの記憶を、大切な思い出を旅するように紡がれるいしいしんじの世界。小さなきらめきをとじ込めた29のおはなし集。単行本未収録1編&特別書き下ろし短編「光あれ」を増補!