個人的には沖浦さんの説(日本に古来からいた地人の子孫ではなく、天明・天保の飢饉のころに発生した、定住しない人々)が一番しっくりきます。最後の章の実際のサンカ子孫の方々のインタビューは非常にいきいきしていて、サンカの持つどこかダークなイメージを払拭させてくれます。五木寛之『風の王国』よりこちらを先に読めば良かったです。

柳田国男、三角寛、以来の山窩論争に終止符を打ち、日本人の山窩幻想を鮮やかに総括。