吉田 篤弘 : 78(ナナハチ) ☆☆☆☆☆




日常で平凡で身近で..。
この作品のおかけで人間が少し好きになった気が。

その昔、世界は78回転で回っていた??。
「78(ナナハチ)」という名の一風変わったSP盤専門店を主たる舞台に、置き手紙を残して失踪した店主、常連客の若者?ハイザラ・バンジャック、二人が思いを寄せる女性・カナが主な触媒となって、大昔の伝説のバンド「ローリング・シェイキング&ジングル」、〈失意〉を抱える作家、中庭と犬をこよなく愛する老人、未完の曲を探すチェリストの息子、「夜の塔」に棲む七姉妹などの物語が不思議な連鎖を見せ、ある種、巨大な一枚絵のごときものとして立ちあがる、まったく新しい物語長編。

Elliott Erwitt : Snaps ☆☆☆・・


すごいボリューム。
目次の切り方が、これでいいの?っていう(作例集じゃないんだから)。
期待して買ったのですが何がどういいのかさっぱり分からなかった。
もう少し写真のことがわかるようになったら楽しめるのかも知れません。

Garry Winogrand : The Animals ☆☆☆・・


何気ない動物園で見られる光景です。何気なさがいい。彼らしい。
作者があれこれ見方を押し付けてこないのでとてもいいと思うのですが、
ここでは動物と人間が対等でない、という事実を私の方が勝手に読み取って
しまい、素直に楽しめません。世の中を斜めに見過ぎかも。

Walker Evans (Aperture Masters of Photography, No 10) ☆☆☆・・


こういう入門シリーズがあるといいですよね。
有名な作品が一通り見れますから。
彼ら(FSA)が残した作品の重み、頭ではよく分かるのですが、
同じアメリカ人どうしじゃないと感じきれてないものも映っているような
気がしてます。
勝手にアメリカ版の濱谷浩さん「裏日本」みたいなものだと思っています。

湯本香樹実 : 夏の庭—The Friends ☆☆☆☆・




季節外れ、しかも高熱でうなりながらも一気に読んじゃいました。

同世代よりも、小学生や、おじいさんおばあさんの方が友達として
魅力的だったり、友達になりやすかったりする感覚、私だけでしょうか。

12歳の夏、ぼくたちは「死」について知りたいと思った。そして、もうすぐ死ぬんじゃないかと噂される、一人暮らしのおじいさんを見張り始めて…? 三人の少年と孤独な老人のかけがえのない夏を描き、世界十数ヵ国で出版され、映画化もされた話題作。

リチャード ブローティガン : 不運な女 ☆☆☆・・

せのびしないで自分と向き合う、ってこういうことなんだろうと思う。
それにしてもこのタイトル、絶妙のような気もするし、外しているような気も..。

サンフランシスコ、カナダ、ハワイ、シカゴ…。死んだ女友達の不運に寄り添いつつ、47歳の孤独な男が過ぎゆく時間をみつめた旅。84年のピストル自殺から長い時を経て、遺品の中から一人娘が発見した最後の小説。

リチャード ブローティガン : アメリカの鱒釣り ☆☆☆・・

この頃のアメリカはこんな感じだったんだ..。
今のアメリカより..いいと思う。

二つの墓地のあいだを、墓場クリークが流れていた。いい鱒がたくさんいて、夏の日の葬送行列のようにゆるやかに流れていた。—涼やかで苦みのある笑いと、神話めいた深い静けさ。街に、自然に、そして歴史のただなかに、失われた“アメリカの鱒釣り”の姿を探す47の物語。大仰さを一切遠ざけた軽やかなことばで、まったく新しいアメリカ文学を打ちたてたブローティガンの最高傑作。

リチャード ブローティガン : 西瓜糖の日々 ☆☆☆☆・

三島由紀夫であれば「潮騒」
北杜夫であれば「夜と霧の隅で」
Squeezeであれば「Labelled With Love」
のように、いつもの作者が描くものとは異質だけど名作、というものがある。
ブローティガンで言えば、これではないでしょうか。

コミューン的な場所、アイデス“iDeath”と“忘れられた世界”、そして私たちとおんなじ言葉を話すことができる虎たち。西瓜糖の甘くて残酷な世界が夢見る幸福とは何だろうか…。澄明で静かな西瓜糖世界の人々の平和・愛・暴力・流血を描き、現代社会をあざやかに映して若者たちを熱狂させた詩的幻想小説。ブローティガンの代表作。

ライナー・チムニク : クレーン男 ☆☆☆☆・

これは..やっぱり名作ですよね。
世界中に、世代を超えて、読み継がれることでしょう。

市長と大臣と12人の市会議員たちは、貨物の積みかえ用のクレーンをすえつけることに決めた。現場で働く青い帽子に羽を1本さした若い男は、このクレーンに惚れ込んでしまい…。批評精神とユーモアにあふれた物語。再刊。

ダン・ローズ : 小さな白い車 ☆☆☆・・

軽い、軽いなー。良い意味で。
「ビッグ・サーの南軍将軍」もそうですが、
たまにはこういうオバカものの本、読まないと。
肩の力が抜けます。

失恋したヴェロニクは、酔った勢いでパリのトンネルを車でとばす。翌朝目覚めると、ガレージに停めた車には接触の跡、テレビではダイアナ妃の訃報が流れて……英国の異端児がタブーに挑んだ、キュートで不条理な証拠隠滅物語。

ベン・ライス : ポビーとディンガン ☆☆☆・・

いしいしんじさんの「プラネタリムのふたご」に続き、
だまされるやさしさ、がポイントのお話。
こんなシンプルにまとまった話を映画にすると..どうなったんだろう。

ぼくは思いついた。認めるのはしゃくだけれど、ケリーアンを元気にするにはポビーとディンガンを見つけるしかない。そして、ぼくは行動を起こした。「妹が病気のため、日々弱っています。どうか手を貸してくれませんか!」はじめはみんなバカにしていたけど、そのうち、町のひとたちがほんとうに、本気でポビーとディンガンをさがしてくれた。幼い妹の架空の友だちを必死にさがしつづける一人の少年。求めたさきに見つけたものは、悲しい死だった。せつなくて、あたたかくて、いとおしい。やさしい涙をさそう世界一かわいくて、けなげな兄と妹の物語。

梨木 香歩 : 沼地のある森を抜けて ☆☆☆☆・




面白い。深い。
”クローン”とか”粘菌”とか、自分のつぼにぐっと来るキーワードがたくさん
あったこともうれしかった。
なんかいつもの彼女の作品よりも突き抜けちゃってる気がする。

始まりは「ぬかどこ」だった。先祖伝来のぬか床が、呻くのだ。変容し、増殖する命の連鎖。連綿と息づく想い。呪縛を解いて生き抜く力を探る書下ろし長篇。

ジークフリート・レンツ : アルネの遺品 ☆☆☆☆・

静かで悲しく、とても奇麗な作品。
子供の世界は残酷です。
心に鎧を着ることを拒み、純粋に生きることを選んだ子供には特に。

一家心中で一人だけ生き残った少年アルネは、父親の友人一家の新しい家族として迎えられる。けれども運命は彼にとってあまりに過酷だった。北ドイツの港町ハンブルクを舞台に、美しいエルベ河畔の自然の中で、ゆっくりと進行する繊細な魂の悲劇。

スコット・フィッツジェラルド : バビロンに帰る―ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック〈2〉 ☆☆・・・

読みやすいんですがどうも..。こちら(短編)を読む限り、
彼の良さが私にはピンと来ませんでした。

ようこそ、フィッツジェラルドの世界へ—「特上クラス」の名作から「シングル盤B面」的佳品まで、心をこめて選んだ五短篇を訳し、フィッツジェラルドゆかりの地、アッシュヴィルを訪ねて記したエッセイを付す。

レイモンド・カーヴァー : レイモンド・カーヴァー傑作選 ☆☆☆☆・

画面のほどんどがシャドウとミッドトーンで構成された、
湿度の高い、モノクロ写真のような作品。
ただ、シャドウの中のミッドトーンにかすかなハイライトの存在を感じる。
真っ暗ななかでもかすかな温もりが感じられる、そんな作品群。

村上春樹が心をこめて贈る、12の「パーソナル・ベスト」。レイモンド・カーヴァーの全作品の中から、偏愛する短篇、詩、エッセイを新たに訳し直した「村上版ベスト・セレクション」に、各作品解説、カーヴァー研究家による序文・年譜を付す。

沢本 徳美 : 写真の語り部たち ☆☆☆・・


とりあえず写真史上の主要な方々の名前を押さえられます。
一人につき,4,5ページという配分で内容も分かりやすく、
勉強になりました。
出会いのきっかけにはつかえると思います。

正確に記録する機能を最初から持っている写真は「語り部」たり得るのか。写真とは何か、写真作品とは何か、を考え続けてきた著者が、様々な角度から、写真史に足跡を残した作家とその作品について論じた遺稿集。

清水 穣 : 白と黒で—写真と… ☆☆☆☆・


こちらはひと味違って面白かった。
やはり写真のことは、写真業界以外の人が語ってもらう方がいいと強く感じた。
(ロラン・バルトやソンタグもそうですね。)
1章 ベッヒャー派
2章 リヒター
3章 森山大道
なんてすごい章立てなんでしょう。4章 写真批評 も大事。

ベッヒャー派に「ヨーロッパ近代」をめぐる政治を看破し、ゲルハルト・リヒターにはその多様なスタイルを統一するマトリクスを組みたて、森山大道を裸にして写真のリアリズムの蘇生を論じる。

梨木 香歩 : からくりからくさ ☆☆・・・

これはさすがに男子校育ちの輩にはつらかった。なかなか感情移入、共感ができないまま終わった。

何かを探すためでなく、ただ日常を生き抜くために…。古い祖母の家。草々の生い茂る庭。染め織りに心惹かれる四人の娘と、不思議な人形にからまる縁。生命を支える新しい絆を深く伝える書き下ろし長篇。

梨木 香歩 : 裏庭 ☆☆☆・・

ファンタジー作品の王道、大作だと思います。生きていく上で大事な言葉もたくさん見つかります。

おじいちゃんが話してくれた、近所のバーンズ屋敷に伝わる裏庭とは…。弟をなくした少女の魂の孤独な冒険。ナイーブながらも弾力ある心の在り様を描く、重層的ファンタジー。

梨木 香歩 : 家守綺譚 ☆☆☆☆・

やっぱり主人公が男性だと入りやすいみたいです。再放送ですが、2006/1/23からNHKラジオでこちらの作品の朗読が始まるらしいです。

これは、つい百年前の物語。庭・池・電燈つき二階屋と、文明の進歩とやらに棹さしかねてる「私」と、狐狸竹の花仔竜小鬼桜鬼人魚等等、四季折々の天地自然の「気」たちとの、のびやかな交歓の記録。

梨木 香歩 : 西の魔女が死んだ ☆☆☆☆・

女の子が主人公の本を読んだのは「モモ」以来かも。おばあちゃんの庭の情景がはっきり浮かんできます。ターシャの庭とはちょっと違う感じ。

中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも…。その後のまいの物語「渡りの一日」併録。

梨木 香歩 : エンジェル・エンジェル・エンジェル ☆☆☆・・

信仰とか世代を超えた関係って、彼女の作品によく描かれているテーマですが、それらがストレートに描かれてて..。生意気な表現で恐縮ですが、シンプルで完成度の高い作品だと思います。ただこのタイトルじゃない方がいいような気がしました。読めば納得感はあるのですが。

私、コウコと、ばあちゃん、さわちゃん。トイレへ行く他はほとんど寝たきりの少し呆けた祖母の心にあるものは…。現在と、祖母の若い日の物語が1章ごとに交代で同時進行する。

バリー・ユアグロー : ぼくの不思議なダドリーおじさん ☆☆☆☆・


かなりスペーシーな感じでびっくり。
とても楽しいです。

ぼくの家に魔法研究の実験キットをもちこんだダドリーおじさん。でも挑戦する魔法はすべて失敗、そのたびに大騒動が起こる。天真らんまんな少年と風来坊のおじさんの出会いから生まれた、おかしなおかしな大冒険。

吉田 篤弘 : つむじ風食堂の夜 ☆☆☆☆・




かなり好みの味。
東京の街をこんな雰囲気で撮れれば。

懐かしい町「月舟町」の十字路の角にある、ちょっと風変わりなつむじ風食堂。無口な店主、月舟アパートメントに住んでいる「雨降り先生」、古本屋の「デニーロの親方」、イルクーツクに行きたい果物屋主人、不思議な帽子屋・桜田さん、背の高い舞台女優・奈々津さん。食堂に集う人々が織りなす、懐かしくも清々しい物語。クラフト・エヴィング商會の物語作家による長編小説。

きたやま ようこ : 犬のことば辞典 ☆☆☆・・




犬とコミュニケーションをとる上で最低押さえて
おかなければならないことです。実践書。

あまえる、けんか、ねだん、ひとり、もしも、ろうじん、わがや…。犬が考えた人のことばの意味をまとめたことば辞典。ポチが監修したから、犬の日常生活にもっているとべんり。人ももっているとべんりです。

きたやま ようこ : りっぱな犬になる方法 ☆☆☆・・



なれるものならなりたい。それほどりっぱでなくてもよい。

ずはなをくっつけ、それからお尻の匂いを嗅ぐ—これが正式な犬のあいさつ。だれに対しても礼儀正しくね。犬はなかなか家族を選べないけど、選ばれたらそれを誇りに思って、家族を愛そう。呼ばれたら顔を向けるきくばりも忘れないで。いちど犬になってみたいと思っている人や、もう犬になっちゃった人のために、ポチが教えてくれる、ちゃんとした犬になるための絵本教科書。

カレル・チャペック : ダーシェンカ—子犬の生活 ☆☆☆・・

ダーシェンカのきかんぼうぶりがたまりませんね。

ただの白いかたまりだったダーシェンカは、ありったけひいき目に見てやっとそう呼べるくらいのささやかな足を使って歩く練習を始めました。お母さんの後ろ足から前足まで行くのに半日かかり、その途中で三度おっぱいをもらい、二度昼寝をしました…。チャペック自筆のイラストと写真で、世界一いたずらな小犬のダーシェンカの毎日が生き生きとよみがえります。パラパラ漫画付き。

大竹 伸朗 : 既にそこにあるもの ☆☆☆・・


宇和島生活に憧れる。UK77、欲しい..。

現代美術の閉塞状況を打破し続ける画家、大竹伸朗20年間のエッセイ。常に次の作品へと駆り立てる「得体の知れない衝動」とは?「「既にそこにあるもの」という言葉は、あれから自分の中で微妙な発酵を繰り返しつつ、時に内側からこちらに不敵な笑みの挑発を繰り返す」。文庫化にあたり、新作を含む木版画30点、カラー作品、未発表エッセイ多数収録。

森山大道 : 犬の記憶 ☆☆☆☆・


最終的な目指しているアウトプットは違いますが、やっぱり彼が生きてきた時代と彼の写真に対する姿勢と、自分のそれをつい比較してしまいます。

世界的な評価をえる写真家が、自らの記憶と軌跡を辿りながら、撮影の秘密を明らかにする幻の名著、待望の文庫化。絶妙な文章で描かれる六○〜七○年代の“闇”への誘い。写真多数収録。写真ファン必携。

森山大道 : 写真との対話 ☆☆☆☆・


自らの写真を自ら解説、依頼されたとは言え、他ならぬ森山さんが書いている点が
大変興味深かった一冊。
初版本の表紙は、お母さんと(おそらく)お父さんの結婚のときの記念写真でした。
その写真は、「THE COMPLETE WORKS vol.1」の一番最初に、お母さんだけを
トリミングして掲載しています。
「これが”写真”だろう」、ということなんだと思います。

写真は光と時間の化石である。カメラを介して世界に語りかけ、撮る行為を通して世界が語る言葉を聞く「光の狩人」のハイコントラストなまなざしの系譜。

中平卓馬の写真論 : 中平卓馬 ☆☆☆☆☆


「なぜ、植物図鑑か」は、ソンタグやバルトの写真論と同等かそれ以上の影響を私に与えてくれました。
それはそれとして、近年の彼の作品が大好きです。

1970年代、写真の極限を極めた著者による、挑発的写真論。晶文社73年刊「なぜ、植物図鑑か」より再編集。6つの出版社が共同でオンデマンド出版の方式を活用する「リキエスタ」の本。

原点復帰-横浜 : 中平卓馬 ☆☆☆☆・


最近の作品、いいですよねー。2004年にSHUGO ARTSでの展覧会で出展していた亀の写真とか。

1960年代後半に始まる日本の写真表現の転換期に重要な役割を果たし、いまも現代の写真表現に影響を与え続けている中平卓馬の個展を記念した一冊。記憶喪失の病に倒れてから、再び写真家に復帰した思いが込められている。

きわめてよいふうけい—SHORT HOPE 中平卓馬 : ホンマタカシ ☆☆☆☆・


2004年は業界をあげて、中平卓馬をヒーローにしようとしていた、そんな年だった気がします。
それはそれとして、とても彼の雰囲気がでていてホンマタカシさんの写真、良かったです。
Filmの方は見てません。

ホンマタカシが撮った伝説の写真家・中平卓馬の日常。

いしい しんじ : 絵描きの植田さん ☆☆☆☆・

白い世界での静かなストーリー。植田さんの絵、すてきです。

絵描きの植田さんの住む村に、ある日、母娘が引っ越してきました。娘メリの天真爛漫な明るさに、植田さんも心がほぐれます。そんなメリが、吹雪の夜森で遭難し、病院に運び込まれ…。植田真の絵が彩る、奇跡みたいな物語。

いしい しんじ : ポーの話 ☆☆☆☆・

これはすごい。

あまたの橋が架かる町。眠るように流れる泥の川。太古から岸辺に住みつく「うなぎ女」たちを母として、ポーは生まれた。やがて、稀代の盗人「メリーゴーランド」と知りあい、夜な夜な悪事を働くようになる。だがある夏、500年ぶりの土砂降りが町を襲い—。いしいしんじが到達した、深くはるかな物語世界。2年ぶり、待望の書下ろし長篇。善と悪、知と痴、清と濁のあわいを描く、最高傑作。

いしい しんじ : ぶらんこ乗り ☆☆☆☆・

私のはじめてのいしいしんじ。木に登りたくなりました。

ぶらんこが上手で、指を鳴らすのが得意な男の子。声を失い、でも動物と話ができる、つくり話の天才。もういない、わたしの弟。—天使みたいだった少年が、この世につかまろうと必死でのばしていた小さな手。残された古いノートには、痛いほどの真実が記されていた。ある雪の日、わたしの耳に、懐かしい音が響いて…。物語作家いしいしんじの誕生を告げる奇跡的に愛おしい第一長篇。

町田 康, いしい しんじ : 人生を救え! ☆☆☆・・

ゆるい、ゆるすぎる。2006年、ふたたび町田康さんとの対談本が出版とのこと。でも実際に対談したのは3年前だとか.。

要注目作家・いしいしんじと共に東京の街を歩きながら、人生について語り尽くす20時間。—路上の大河対談「苦悩の珍道中」に加え、人生相談「町田康のどうにかなる人生」を収録。町田康、初の相談+対談集。

リチャード ブローティガン : ビッグ・サーの南軍将軍 ☆☆☆・・


このだらだら感はたまりません。嫌いじゃないです。

歯なしの若者リー・メロンとその仲間たちが、カリフォルニアはビッグ・サーで繰り広げる風変わりで愛すべき日常生活。蛙でいっぱいの池に放つ鰐。マリワナでトリップしながら待つ、奇妙なたくさんの結末…様々なイメージを呼び起こす彼らの生き方こそ、「あの頃」のアメリカの象徴なのか—。

いしい しんじ : 麦ふみクーツェ ☆☆☆☆☆

トン、タタン、トン、ですよ。

音楽にとりつかれた祖父と、素数にとりつかれた父、とびぬけて大きなからだをもつぼくとの慎ましい三人暮らし。ある真夏の夜、ひとりぼっちで目覚めたぼくは、とん、たたん、とん、という不思議な音を聞く。麦ふみクーツェの、足音だった。—音楽家をめざす少年の身にふりかかる人生のでたらめな悲喜劇。悲しみのなか鳴り響く、圧倒的祝福の音楽。坪田譲治文学賞受賞の傑作長篇。

いしい しんじ : トリツカレ男 ☆☆☆☆☆




ラブストーリーですよ。最高の。
今後ラブストーリーものを手にすることはないでしょう。
(これもたまたま読んでみたらそうだったのですが。)

いろんなものに、どうしようもなく、とりつかれてしまう男、ジュゼッペが無口な少女に恋をした。哀しくまぶしい、ブレーキなしのラブストーリー。

いしい しんじ : アムステルダムの犬 ☆☆☆・・

著者はどこでもやっていけるタフガイさんだな、と関心しました。

そうそう。犬に名前をつけたんやった。絵描きの連れる犬の名前といえばフランダースの時代から決まっている。“パトラッシュ”である。体の大きさや種類はこの際関係ない。ひらめいてしまったのだ。奴は明日からしばらく“パトラッシュ”なのだ。——(本文より)