ヒトとウマの素敵な関係。ウマ側に近い自分にとっては、作者のようなコミュニケーションをとってくれるヒトはとてもリスペクト。

『馬語手帖』の続編は、ずいぶんへんてこな本になりました。
「ウマとヒトのコミュニケーション」についての本、
であることはたしかなのですが、
これまでの「ヒトとウマの常識」からは、
だいぶかけ離れているかもしれません。

身体的に力がなかったり、
ウマに対して強く接することが苦手だったり、
という、ある意味では「弱い」部分を持ったヒトが、
ウマとコミュニケーションを取るためにはどうしたらよいかを
考えていく本、と言ったらいいでしょうか。

与那国島の自然の中で、
相棒のウマと暮らしているうちに見えてきた、
これまでとはちがうコミュニケーションの形について、
とても個人的な視点から書いています。

ヒトが答えを決めて、
それに添うようウマに動いてもらうのではなく、
ウマの話に耳を傾けながら、
一緒に考え、一緒に答えを探していく、
静かなコミュニケーションです。

強くならずとも、ウマとつきあうことはできますよ、
そこにはものすごく豊かな世界が広がっていますよ、
と、だれかに伝えたくて、この本を作ったのかもしれません。