当たり前ですが登場人物一人一人の(生前の)人生や価値観は様々。お墓に入っている人同士って生前は出会ったことすらない人と隣同士になることの方が多いわけで、入ってからの方がそれなりの社交性が求められるかなとも思う。

悲しみとは、生の躍動――。人の尊厳に迫る、このうえなく静かな長篇小説。
ミリオンセラー『ある一生』で国際ブッカー賞候補となったオーストリアの作家が、小さな町の墓所に眠る死者たちが語る悲喜交々の人生に耳を傾ける。たゆまぬ愛、癒えない傷、夫婦の確執、労働の悦び、戦争、汚職、ならず者の悲哀……。失意に終わる人生のなかにも、一瞬の輝き、損なわれることのない人間の尊厳がある。胸を打つ物語。