「アルネの遺品」と同様に、
”純粋な人ほど傷つきやすい”、”無邪気な行動にひそむ残虐性”
というテーマが一部に描かれていました。

想像以上にデリケートな人は世の中にたくさんいるんだと思う。
傷つける側にならないよう気をつけないと。

婚約指輪を列車のなかに忘れた若い女性、大道芸に使うナイフを忘れた旅芸人、入れ歯が、僧服が見つかる…。北ドイツの大きな駅の遺失物管理所を舞台に、巨匠レンツが、温かく繊細な筆致で数々の人間ドラマを描き出す。