野鳥の生き生きした描写が素晴らしい。八ヶ岳の甲斐大泉にカワラヒワやアトリが集まる素敵な庭があったのでそこをイメージしながら読んだ。
止まらぬ気候変動、消えゆく懐かしい景色。
日常を超えた領域を流れる〈もうひとつの時間〉に自然の一部である私たちの核心を追うエッセイ。
『サンデー毎日』連載「新 炉辺の風おと」の書籍化第3集。『炉辺の風おと』『歌わないキビタキ』に続く最新エッセイ。「その地域だけによく見られる植物、というのは土着の神様たちのようなものではないか。
幼少期に南九州で見た巨大なシダ群、現在東京で住む地域に圧倒的に多いヤブミョウガ、八ケ岳ならマルバダケブキ。
そういうものが木陰で群生をつくり、木漏れ日が差しているのを見ると、荘厳な気持ちになる。
「日本の底力」と呼ばれるものは、消えていこうとしている小さな神様たちそのものも、そうなのではないだろうか。
神様たちの居場所を、引っ越し先を、つくらなければならない。では、どこに?」

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