彼女の価値観や姿勢にとても共感と安心を覚えました。
そして、「ぐるり」に対して、いつわり/みせかけでない、
本物の、ナチュラルな愛を感じました。

高千穂岳に近い山荘で出会った一頭の鹿のこと、イギリスのセブンシスターズの断崖でドーバー海峡の初夏の風に吹かれながら友と交わした会話、トルコのモスクでのヘジャーブをかぶった女たちとの出会い、イラク戦争の衝撃、少年少女による殺害事件への強い思い—喜びも悲しみも深く自分の内に沈めて、今いる場所から、一歩一歩確かめながら考えていく。待望のエッセイ。