福島 清彦 : ヨーロッパ型資本主義―アメリカ市場原理主義との決別 ☆☆☆・・

ちょっと古いですが、各国の資本主義の違いがマクロで分かりました。日本も良い方向に向かうといいです。

「構造改革」「規制緩和」「新会計基準」……
アメリカ式で本当にいいのか!?

弱肉強食の米国流よ、さらば!
これが、市場の暴走を許さず、福祉を重視する西欧スタイルだ。

9.11の教訓――1つのポイントは、貧富の格差がこれ以上拡大することを放置してはならないという経済的な教訓である。テロ攻撃の背後には、宗教や政治の対立だけではなく、発展途上国の貧しい人々が抱く、富めるアメリカに対する激しい怒りと妬みがある。
市場原理で自由に競争した結果そうなったのだから仕方がないだろうなどという姿勢で、これ以上、先進国が途上国の貧困を放置してはおけない時代に入ったのである。
市場原理は本来、弱肉強食の論理を内包しており、一国内でも、国際的にも、貧富の格差をますます拡大していくものである。市場原理が多くの利益を人々にもたらすことは事実だが、一つ覚えのように市場原理を礼賛しているだけでは何の役にも立たない。市場原理の作用を、ある分野では抑制し、他の分野ではまったく適用しないような政策を政府が採用し、それに沿った制度づくりを進めることが大切なのである。