モランディに関する国内唯一?の本。
ざっくり言えば、イタリアの政治/社会の変化と彼の作品の変化を結びつけ、
モランディの、時代に対する静かな抗議を読み取ろうという感じになっている。
このような、作品にコトバや意味をつけたりする行為こそ彼が一番嫌っていたように思う..。

孤高の画家と呼ばれ、神話につつまれた画家ジョルジョ・モランディを同時代的文脈に丹念に位置づけなおし、過去と現在とが不思議と同居するその芸術の謎に肉薄する。批評と美術史が稀有なかたちで結晶したモノグラフ。